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「逝きし世の面影」絶版


 

「逝きし世の面影」絶版
再度のお知らせ 07/2/15

「逝きし世の面影」絶版については、すでに05/6/8に当ページ(下部に掲載)にてお知らせしておりますが、本日、あらためて絶版にしたことをお知らせいたします。先日、地方小さんから2/11付け某新聞(新聞名は不明)に掲載された、逢坂剛氏の「逝きし世の面影」を絶賛した書評添付で、在庫の有無の問い合わせFAXをいただきました。同書評には版元として当社葦書房の名前のみが記載されていましたので、当社で重版したのかとの誤解をもたれたのかもしれません。その後、書店さんからもご注文のFAXが届いおります。その都度絶版にしたことと、現在は平凡社ライブラリーとして文庫化されているとのご返信を差し上げていますが、今後も当社にご注文がくる可能性もあると思われますので、再度、絶版にしたことをお知らせいたします。悪しからず、ご了承ください。(07/2/15 久本福子)

渡辺京二特集(06/5/2)

「逝きし世の面影」絶版 05/6/8

『逝きし世の面影』が在庫切れになって、1年以上経っております。今も注文が絶えず、本来ならば、万策を尽くして早期に重版すべきところですが、絶版にいたしましたことをお伝えすることになりました。本サイトでも『逝きし世の面影』紹介ページにて絶版表示をいたしましたが、お詫びやご説明をせずにまいりましたこと、申し訳ございません。小さな文字で絶版表示をするだけでは済まされない事態であるということは、重々承知しておりましたが、正直なところ絶版という事態をさらに公にする決心がつきませんでした。というのも、本書「あとがき」で著者の渡辺京二氏も述べておられますが、本書は渡辺氏の新刊刊行を長年望んできた久本三多の願望を叶えたものでもあったからです。

渡辺氏と葦書房・久本三多との関係はほぼ創業間もない頃からはじまりましたが、渡辺氏と三多との関係は著者と版元との関係を超えるほどの強いものでした。すでに別のページにも書いておりますが、三多は渡辺氏に対し、出版社葦書房の行方を見定める羅針盤と見ているようなところがありました。ですから渡辺氏の著書の刊行は、葦書房にとっても三多にとっても、命のようなものであったはずです。三多が渡辺氏に対し終生強い思いをもちつづけ、新著の刊行を望んだのもそのためでした。

1990年代初め頃、わたしは河合塾で講師をはじめましたが、渡辺氏は当時すでに河合塾の人気講師として塾内外に広く知られた存在でした。わたしは週に1,2回の授業で渡辺氏とは顔を合わせる機会はめったにありませんでしたが、三多は河合塾へも出向き渡辺氏と会っていたようです。渡辺氏の新著刊行をなんとか実現させたいとの思いがあったのだろうと思いますが、それが『逝きし面影』として三多の死後に実現しようとは、当時夢にも考えていませんでした。そもそも三多の死そのものが、夢想だにできぬものでした。

いずれにせよ本書は、刊行以来大反響を呼び、「和辻哲郎文化賞」も受賞したしました。今に至るも注文が絶えませんが、実は2003年5月に平凡社から版権譲渡の申し入れがありました。当時も注文が絶えず、現役でどんどん売れている渦中にある本の版権を譲渡せよとは何事か、といささか怒りを覚え、即座に断りました。そして同年03年10月に10刷目を刊行しました。

02年10月にわたしが葦書房の経営を引き継いだ当時は、三原時代に増刷した『逝きし世の面影』9刷分がほとんどそのまま倉庫に残っておりました。しかし02年の年末頃から03年の年明けにかけて動きが活発化しはじめ、以降、注文は途絶えることなくつづいておりましたが、平凡社から版権譲渡の申し入れがあったのは、ちょうどその頃のことです。9刷分の在庫の山も半年余りで見事に消えてしまいましたが、それでも注文が絶えず、同年10月に10刷目を重版しました。

しかしこの10刷も半年ほどでなくなりました。当然11刷も重版する予定で書店をはじめ読者の皆様にもその旨お伝えし、待っていただいておりましたが、予定がどんどん延びて、在庫切れが1年以上もつづくという事態にまでなております。なぜ売れる本なのに重版しないのかと思われるかもしれませんが、ある時期から売り上げが急減しはじめ、資金繰りの目途がまったく立たない状況にあるからです。02年9月末の代表交代時には全新聞に大騒動として報道され、かなりのダメージを受けての再出発でしたが、売り上げが急減するなどいうことは起こらず、巨額負債もあえぎながらも返済しつつ、新刊や重版も何冊も刊行してきました。

しかし突然の売り上げ減に見舞われ、その回復もすぐには望めないと思われますので、やむなく当初は怒りをこめて断った平凡社に対し、本年05年3月24日に、こちらから版権譲渡を申し入れました。しかし今日までその事実を公表できずにきたのは、当社への信用失墜を恐れたこともありますが、上に述べたような心情的なふっきりがなかなかできなかったからです。実は、今日は久本三多の命日に当たります。霊を弔うには悲しい出来事ですが、三多への報告もかねて皆様にお知らせ申し上げます。

長らくお待たせいたしましたままで、絶版のご報告をしなければならずほんとうに申し訳なく存じますが、ご容赦ください。なお平凡社からは今年の末か来年早々に平凡社ライブラリーとして出版される予定だとのことです。

●平凡社から刊行 『逝きし世の面影』が、9/9に平凡社ライブラリーとして刊行されます。2、3日前、平凡社から同書が送られてきましたのでお知らせします。(05/9/7)

渡辺京二特集(06/5/2)

2005年6月8日

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久本福子
Yoshiko Hisamoto
 

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